暦(こよみ)いわゆる「カレンダー」には大の月(日数が多い月)、小の月(日数が少ない月)があります。
大の月は31日で1月・3月・5月・7月・8月・10月・12月。
小の月は30日で2月・4月・6月・9月・11月。
2月は28日または29日になります。
時折「今月は30日かな? 31日だったかな?」と悩んだことありませんか?
覚えてなくて困った時ありませんか?
覚え方がありますので手を使った「こぶしの覚え方」と語呂合わせの「西向く侍(にしむくさむらい)の覚え方」の2つをご紹介したいと思います。
◇詳しい「暦」については「暦の話」をご覧ください。
大小の月・こぶしの覚え方
指関節を利用して、こぶしの凸凹(でこぼこ)覚えます。
覚え方の1つはグーチョキパーの握りこぶしの「グー」を作り、指の付け根の骨が盛り上がった部分凸と、へこんでる部分凹を数えるやり方です。
では、左手で握りこぶしの「グー」を作ったとして手の甲を眺めて下さい。
人差し指から小指まで指のつけねの部分の骨が4つの盛り上がった凸と、3つのへこみ凹がありますね。
数えるときに先頭に戻るか、折り返すか、の違いがあります。
・こぶしを先頭に戻すパターン
先頭に戻るパターンでは順番に数え、もう一度先頭に戻ります。
人差し指の骨の凸から順番に1月、
人差し指と中指の間の凹みを2月、
中指の凸を3月、
中指と薬指の間の凹みを4月、
薬指の凸を5月、
薬指と小指の間の凹みを6月、
小指の凸を7月、
※ここから最初の人差し指の凸に戻ります。
人差し指の凸に戻り8月、
人差し指と中指の間の凹みを9月、
中指の凸を10月、
中指と薬指の間の凹みを11月、
薬指の凸を12月。
〇 先頭に戻るパターン
凸が31日で大の月。
凹は30日(28日/29日)で、小の月。
・こぶしを折り返すパターン
同じように順番に数えるだけですが、折り返すパターンでは注意点があります。
人差し指の骨の凸から順番に1月、
人差し指と中指の間の凹みを2月、
中指の凸を3月、
中指と薬指の間の凹みを4月、
薬指の凸を5月、
薬指と小指の間の凹みを6月、
小指の凸を7月、
※ここから折り返しになり、注意が必要なのですがもう一度、同じ小指の凸を数えます。ここがポイントですから間違えないように覚えましょう。
同じ小指の凸をもう一度数え8月、
小指と薬指の間の凹みを9月、
薬指の凸を10月、
薬指と中指の間の凹みを11月、
中指の凸を12月。
〇 折り返すパターン
凸が31日で大の月。
凹は30日(28日/29日)で、小の月。
こぶしで山・谷・山・谷・・・と数えると、一年のうちの31日の月と30日の月が簡単に覚えられます。
同様に、ピアノなど、ヘ(F)の音を1月とすれば、白鍵が大の月、黒鍵が小の月になります。
大小の月・西向く侍の覚え方
もう1つの覚え方は有名な語呂合わせ、言葉遊びの「西向く侍(にしむくさむらい)」です。
お覚え方は自由ですから、語呂合わせを無視すれば「に・し・む・く・じゅういち」と覚えればよいことになります。
「西向く侍(にしむくさむらい)」の覚え方は、「小の月」を覚えるために出来た語呂合わせです。
「西向く侍(にしむくさむらい)」=「小の月」
小の月は2月・4月・6月・9月・11月。
(2月のみ28日または29日)
「に」=2月
「し」=4月
「む」=6月
「く」=9月
「さむらい」=11月
「さむらい」を11月と覚えるのがポイントですね。
・さむらい説で11月を覚える
「さむらい」の11月については色々、諸説があり「西向く士」として、1837年(天保8年)に作られ「士」と書いて「さむらい」と読ませたもの。
また、11は漢字で「十一」で縦並びで書くと「士」の字に類似していることなどによるものです。
侍は武士ですから
「11」→「十一」→「士」→「武士」→「侍」
このような流れです。
その他にも「侍刀2本差し」からくる、「11」説では、侍は長い刀と短い刀の2本を持っているので「2本の刀」が「11」を現しているという、刀が並んだ、数字合わせ的な意味、などがあります。
・西向く士
「士」という漢字は訓読みで「さむらい」と読みますが、常用漢字表に無い読み方です。
「西向く侍」を「西向く士」とすると、「語呂合わせの言葉遊び」の意味として成り立たなくなり意味的に不明なものになると言われてます。
しかし「侍(さむらい)」という漢字で覚えるなら「侍」=「11」と、理解していないと何の意味か分からなくなる可能性もあり、覚えるという観点では、「西向く士(にしむくさむらい )」の方が、士(さむらい)= 漢字の「十一」(11月)と視覚的にも、覚えやすいということです。
「にしむくさむらい」と言って「聞いたことがない」「知らない」という地域もあるようですね。
ともあれ覚え方なので、自分の覚えやすい様に覚えるのがコツであり、説明する時は参考にして頂けたら幸いです。
なぜ大小の月があるの?
大の月、小の月の「こぶしを使った覚え方」と語呂合わせの「西向く侍」の覚え方を述べてきました。
そもそも空に浮かぶ星や月や太陽の運行から、1年は365日とわかってきて「暦」というものが研究されてきました。
なぜ大小の月があるのかというと、古代のローマ暦が31日の大の月と、30日の小の月とがあってその暦を導入して使っているからです。
現在の暦の基礎は古代のローマ暦が原点で毎年、季節と合うように一年が365日になるように工夫して、31日の大の月と30日の小の月を割り振って出来た暦です。
そして2月が28日しかないというのは、大の月と小の月を割り振って調整した結果、日数が少なくなりました。
それでも年数が経つ毎に季節と太陽の運行が合わなくなる事がわかって、4年に一度(正確には必ずしも4年に一度ではない)閏年(うるうどし)を設け、2月に1日加えて29日にしています。
なぜ2月なのかというと、古代ローマの一年の始まりは、今で言う3月でしたから2月が1年の最後の月で調整月にあてられたのです。
正確さを兼ね備えた暦が西暦1582年、ローマ教皇・グレゴリウス13世によって「グレゴリオ暦」が作られました。
これが、現在使われている暦、いわゆる西暦です。
日本においては1872年(明治5年)12月3日をもって日本独自の暦が終了し翌日、明治6年1月1日となっって、新暦の「グレゴリオ暦」が採用され現在に至ります。
◇もっともっと詳しい暦については
「暦の話」をご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
知っていて常識ですが、詳細にしていただきたいと思っております!!
はじめまして。お返事遅くなり申し訳ありません。
貴重なご意見ありがとうございます。
どのあたりを詳細にと、お思いですか?
お手数をお掛けいたしますがお教え願えませんか?
宜しくお願い致します。
お返事にお時間がかかること、ご了承願います。