寒いと服をたくさん着ます。
ただの「重ね着」だけでは暖かさを保てず
重いだげで、何枚着ても意味がありません。
冬の寒さを乗り越えるためには
自分の体温を逃がさない重ね着(レイヤリング)こそが
寒さ対策の着こなしです。
効果的な重ね着とは
熱を発しているのは、私たち自身の体からですから
重ね着をする際に、
自身の体から発する熱を、どれだけ保てるか
どれだけ閉じ込められるかが重要になります。
基本的に
服と服との間に空気の層を作ってあげる着方です。
重ね着レイヤード
4枚の重ね着スタイルです。
ベースレイヤーとなるアンダーウェア
1枚目
発熱・保温機能を持った、
機能性インナーがおすすめ。
皮膚の表面にフィットし、伸縮性があるもので
ジャストサイズを選び、
ヒートテックなど
汗や水蒸気を熱に変えて発熱します。
肌からの汗や水蒸気を吸収して
熱に変えて発熱できるような
発熱機能のあるインナーを肌の1番上に着るのが基本です。
1枚目は「綿」というイメージがあり
肌触りが良いため着用する人が多いと思いますが
一般的には
綿は、汗をかくと保水するため
体温をうばって蒸発しようとするので
汗冷えの原因になり、寒くなります。
もし、
機能性インナーでなければ
インナーの特性からシルク素材を選びましょう。
2枚目
綿やウール、シルクなど
吸汗速乾性のインナーを選ぶのがポイントです。
1枚目のヒートテックでも限度があり
残ったな水分を吸い取ってくれる役割りにもなります。
空気の層が大切ですから
1枚目の肌着との間に、少しの隙間ができるサイズで
締め付けない程度にフィットするインナーを選びます。
体を締め付けすぎるような窮屈な衣類では
血行が悪くなり逆効果になります。
寒い季節用として人気のある、裏起毛もおすすめです。
アンダーウェアは
ヒートテック+速乾性インナーを組み合わせて
重ね着する事によって、保温効果が得られます。
ミドルレイヤーとなるミッドウエア
3枚目
空気の層を作って暖かさを保つ服で
空気を含み、溜め込むことになります。
保温性をキープできる素材を選ぶのがポイント。
ウール、シルク、カシミア、アクリル、ポリエステルなどが
保温性があり
ニット素材のセーター etc
スウェット素材のトレーナー etc
フリース素材のジャケット etc
などで、空気の層を増やします。
アウターを脱いだ時に見える服なので
自分の好きな、おしゃれなものを選んで下さい。
アウターレイヤーとなるアウターウェア
4枚目
外気、風や水を通さない服がポイントで
体温で温まった空気を、衣服内に閉じ込めるようにします。
撥水、防水や防風に機能した服が理想であり
加え
衣服内で汗をかいた際の蒸れを防ぎ、
汗の発散を促す機能である「透湿機能」があるものが
更におすすめです。
ダウンジャケット、ダウンコート、ウィンドブレーカーなど、
生地の織がしっかりと密なもので
裏地が付いているものを選んで下さい。
アウターウェアを着こんで
モコモコ着膨れしたら
ミッドウェアの生地の厚さ調整など
それぞれの仕組みや素材を理解して着用するのが
かしこい、おしゃれな着こなしです。
インナーからスタートして
寒さや場所、状況に応じて着脱し
体温調節することも大切です。
インナーダウン
ここ数年
ミドルレイヤーとアウター的要素が交わった
薄手の中間着として「インナーダウン」などが流行し
折りたたみ傘の感覚で持ち歩けるという
アウターのインナーとして着用する人が多いようです。
機能性も優れていますから
ミッドウェアとして活躍できそうです。
下半身がポイント
下半身は
お腹まわりや脚のつけ根など
きつすぎる肌着では、
血行を妨げて冷えを招く原因になります。
重ね着が出来る上半身とは違い、
下半身はなかなか何枚も履く事が出来ませんが
吸湿発熱性のインナーやシルク素材のインナーに
ヒートテックなどの
レギンスやショートパンツ、タイツ、ソックスなどで
下半身がしっかり温められると、
上半身は少々薄着でもそれほど寒くありません。
そこで、特に温めたい部分は!
お腹周りや、3つの首です。
お腹や腰周り
血流の悪さが原因で
血液が集まってくる内臓が冷えているわけです。
内臓が冷えると
身体全体の体温が下がり、全身の冷えによって
体調を崩しやすく免疫力を落とします。
冷え性のような
日頃の生活習慣からくるものでもありますが
温めることが第一です。
お腹や腰周りを温めることで
血液が温まり全身を温めることが出来ますので
腹巻がおすすめとなります。
よく耳にする、3つの首
「首」「手首」「足首」 のことですね。
皮膚が薄いので
寒い冬は外気の影響を受けやすいため
寒さを感じやすく、体温が逃げやすいところでもあります。
動脈が皮膚に近いところにあるので
動脈が冷えてしまうと、体温が下がり
筋肉が収縮されて、血流が悪くなってしまい
肩こりや首のこりなど、冷えの原因でもあります。
その動脈を温めれば、
体中に温まった血液がめぐって、体を温めることが出来ます。
首は
マフラーやストール、ネックウォーマーなど
または、
ハイネックやタートルネックなどの服。
手首は
手袋や指なしの手袋、アームウォーマーなど。
足首は
通気性の良い靴下、レッグウォーマーなど。
各、首のストレッチでも血行を良くできますから
体が温かくなります。
体温を温めて血行を促進すること
体温を温めて逃さないようにすること
温めすぎて汗をたくさんかかないよう
防寒対策を心がけてみましょう。
ヒートテック 一口メモ
簡略いたしますが、ヒートテックについて。
ヒートテックの重ね着をしても、
機能、構造的に効果が倍増するわけではなく
2枚着ても2倍暖かくなるわけではありません。
しかし
普通のヒートテックではなく
極薄のヒートテックを2枚重ねると
保温効果があるとも言われているようです。
全く動かない状態では、発熱効果はほとんどなく
逆に、
動きすぎて汗をかきすぎると
吸水出来ず、寒さを感じてしまいますので
機能が発揮できるよう上手に着てください。
追記:ヒートテック2枚重ね着(2019年)
ヒートテック2枚重ね着について
サイズに合ったヒートテックを着て
1サイズ上のヒートテックを重ね着することにより
空気層が出来るため「暖かい」という検証がありましたが
静止状態での検証でした。
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